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野菜

​丸元康生のスンナリ栄養学

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消化と吸収を助ける「ヨガ的な食事」㉗【by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】



 気持ちをハッピーにしてくれる食べ物といえば、チョコレート。

 そのハッピー効果をもっとよくばって引き出したいなら、マインドフルに食べるといい、という研究結果が報告されています。チョコを食べる時は、チョコにしっかり意識を集中した方がいいですよ、ということです。

 被験者は、ゲティスバーグ・カレッジ(米国ペンシルベニア州)の学生さん、258人。この実験で何をするのか、何を調べるのが目的なのかは、事前に知らされていませんでした。何も知らないまま、次の4つのグループのいずれかに無作為に振り分けられました。

 チョコレートをマインドフルに食べる。

 チョコレートを普通に食べる。

 クラッカーをマインドフルに食べる。

 クラッカーを普通に食べる。

 いずれのグループも、食べる時に録音されたメッセージが流されました。

 「マインドフルに食べるグループ」が聞かされたのは、以前お話ししたレーズンの瞑想を誘導するような内容でした。たとえば、こんな感じ……

 「手にとってゆっくり観察してください」

 「このお菓子の材料となる食材を作っている農家さんの姿をイメージしてください」

 「口の中でどのように味が変化するか観察しながら、ゆっくりと味わってください」

 「普通に食べるグループ」では、「用意されたものを食べてください」と指示されただけです。

 その人の気分が前向きで肯定的か、後ろ向きで否定的かを調べるために、よく研究調査で使われる質問表があります。すべての被験者が、こうした質問表に2回回答しました。チョコやクラッカーを食べる前と後です。


 ポジティブ気分の調査結果を分析した結果、「チョコレートをマインドフルに食べたグループ」は、食べる前より明らかに気持ちが前向きになったことが分かりました。他の3つのグループにはこうした効果は見られませんでした。


 ネガティブな気分は、ポジティブ気分を調べるのとは別の質問セットでチェックされています。こちらでは、「チョコレートをマインドフルに食べたグループ」だけが大きくマイナスのスコアになりました。チョコレートを食べた後、まったくネガティブにならなかった、逆にかなりポジティブになった、ということです。


 気分が晴れない時やへこんだ時にチョコに助けを求める人は多いですが、チョコの効果は、食べ方によってかなり変わるという結果になりました。せっかくチョコを食べるならSNSをチェックするついでにつまんで無意識にのみこむのではなく、意識を合わせて丁寧に味わった方がいいですね。

 そうしたマインドフルな食べ方をすると、ダラダラと食べ続けることがなくなり、カロリー摂取を抑えられる、と別の研究からも報告されています。

 The sweet life: The effect of mindful chocolate consumption on mood

 Appetite Volume:1, January 2017, 21-27

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