前回ご紹介した「新ショウガの酢漬け」ですが、↓こんな方には特に助けになるはずです。
胃腸が弱くて、食べたものがうまく消化できていないと感じている人
食後におなかがもたれたり、眠くなったりする人
食べる時に、唾液があまり出ていない人
たとえば、唾液。
唾液と胃酸の分泌は連動していますので、唾液が少ない人は胃酸も少なくなる傾向があります。
そして、胃酸が少ないと、食べたものを消化してくれる消化酵素も少なくなるし、働きも鈍ります。消化酵素は栄養素をチョキチョキ切りまくるハサミのようなものなのですが、胃酸が少ないと切れ味の悪いハサミになってしまうのです(関連するお話はこちら)
ちなみにぼくは、唾液に特に問題は感じていません。
でも、何年か前に、仕事場の近くの駅前でうどんを食べていた時に、唾液がまったく出ませんでした。その日の仕事が気になって、気分が重かったのだと思います。
うどんを目の前にしても、食べ続けても、口の中は乾ききったまま。最後まで唾液は出ませんでした。
その日の午前中はずっと、食べたものが胃の中に残っている感触がありました。
不自然なうま味調味料の味が、煙となってノドの底から立ち上ってくる感じ。
「なんだ、この店もけっこうどっさり使っているんだなぁ」と気づきました。
「違いの分からない男」なので、食べただけでは分かりません(笑)。
唾液と消化が連動していることを改めて実感したのですが、思い出してみると、唾液が全然出ず、口の中がカラカラの毎日を過ごしていた時期がありました。
小さな会社を経営していて、事業の立て直しや金策に追われていた時です。
強いストレスがかかっていると唾液が出なくなりますし、それは消化能力の低下につながります。何を食べても栄養として吸収できなくなるので、健康状態もむしばまれていくはずです。
では、ストレスで唾液の分泌が悪くなっている方は、どうしたら良いのでしょうか?
助けになるものの一つが「新しょうがの酢漬け」です。
ショウガにも酢にも、唾液の分泌を促す働きがあるからです。
唾液が出ない時、食欲のわかない時には、食事を始める前にまず気持ちを落ち着けて、新しょうがの酢漬けをゆっくり味わってみましょう。それから食事を始めた方が消化は楽になるはずです。
ぼく自身もつい最近まで、新ショウガは甘酸っぱい味つけしか食べたことがありませんでした。前回ご紹介した「砂糖ゼロのレシピ」は、美味しく感じていただけるか心配しながら料理教室でご紹介したのですが、生徒さんたちにはおおむね好評です。
「仲間から絶賛されました」とのお声もいただきましたので、違和感なく受け入れてくれる人が多いのだろうと、自信になりました。
「……毎食食べたいので、砂糖なしは好都合です」とコメントされた方もいました。
これは、とても大切なポイントです。
毎回のように食卓にのぼる食材であれば、トータルでの影響はとても大きくなります。そうであれば、砂糖は極力使わない方がいいですね。
【by 平田ホリスティック教育財団 理事 丸元康生】
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