今から30年ほど前、30代後半のころ。
いつでも疲れ果てていて、仕事が手につかない状態でした。
原因が見つけられずにいたのですが、アメリカの栄養療法のクリニックで検査を受けたところ、重度の副腎疲労と診断されました。
副腎で作られるはずのコルチゾールというホルモンが、ほとんど分泌されていなかったのです。コルチゾールはストレス対応やエネルギー産出をコントロールしているホルモンですから、不足すると些細なストレスでもダウンしたり、ガス欠(エネルギー不足)になったりします。
皆さんの中にも、疲れやすくて悩んでいる方がいらっしゃるかもしれませんね。その疲れが副腎と関係あるかどうか、簡単にチェックできるサイトがあります。
「簡易チェック」だと女性は19問、男性は18問の質問に「はい」か「いいえ」で答えるだけ。ここでは簡単に書き出しましたが、サイトでは補足説明もあります。あと、100問以上の詳細なテストもあります。
朝起きるのがつらい
疲れが取れない
塩辛い食べものが無性に欲しくなる
倦怠感(エネルギー不足)
日常的なことが、とても疲れる
性欲の低下
ストレスに対処できない
病気や怪我、外傷(トラウマ)から回復するのに時間がかかる
頭がクラクラする
軽度のうつ
人生のすべてが虚しい
PMS(月経前症候群)の悪化
カフェインがないと、仕事ができない。
思考が定まらず、ボーっとする
記憶があやふや
午前10時まで目覚めない
午後3時から4時の間はぼんやりしている
夕食後、やっと元気になる
仕事がはかどらない
当時は、副腎疲労についてほとんど知らなかったのですが、今チェックしてみると、30年前の自分は18問中16問が当てはまりました。それも、「やや当てはまる」程度ではなく、「自分はまさにこの状態です!」と即答できるものばかりです。
さて、疲れの原因は副腎疲労だったと判明して、ドクターにすぐ聞かれたのが……
「しょっぱいものが無性に食べたくなることがあるでしょう?」
えっ!? そんなこと全然ないんですけど。
「そうですか、料理の味付けは、しっかり塩味がついた方が好きではないですか?」
「いいえ。薄味が好きです」
「そうなんですか?おかしいですね??」
副腎の働きが弱っていると、ナトリウムがどんどん排泄されやすくなります。そのため、からだはナトリウム不足に傾くので、ナトリウムを欲しがるはずなのです。ナトリウムは塩の主成分ですので、塩分を摂りたくなる、ということですね。
ぼくの場合、極端に副腎が弱っていたので、本来なら人並以上に塩分を渇望するはずです。でも、実際にはまったく塩への欲求を感じたことはありませんでした。
振りかえってみると、子供のころから薄味の料理が好きでした。一人暮らしで自炊するようになると、薄味志向がますますエスカレートしていきました。「塩分は少なければ少ないほどいい」と思い込んでいたせいでしょう。
「確かに塩分の摂り過ぎは健康に悪いですよ。でも、塩はからだに必要なものでもあるのです。不足すると、活力が湧かなくなります。あなたがいつでも疲れていたのは、塩の不足も関係しているかもしれませんよ」
頭で「塩分はダメ」と決めつけてしまうと、いくら体がナトリウムを求めていても、感じることができなくなってしまうのですね。
それから、自分と似たようなケースを何度も目にすることがあり(前回はその一例をご紹介しました)、食事に関しても「考えるより感じるを優先」するようになりました。
型にはまるのが苦手で、自由にやりたい自分には、この食べ方が性に合っているようです。特に、B型の方にお勧めします(笑)。
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