今回から、消化と腸をテーマにした、新シリーズのスタートです。
どんな切り口で書いたらいいか迷っていた時に、お友だちのAさんと話す機会があり、ヒントをいただきました。
Aさん「丸元さんの『スンナリ分かるベーシック』の本、すごく分かりやすいですよね。誰かに栄養について説明したい時には『まず、これ読んどいて』って言って渡しています。ほんと、すごく助かっています」
丸元 「え~、そうなんですか、ありがとうございます!」
Aさん「ほんと、あんなに分かりやすい本って、ないと思うんですよ。でも……」
丸元 「でも……?」
Aさん「……」
何か、言いにくいことがありそうです。
Aさん「ほんと、あれ以上分かりやすく書けないくらい、分かりやすいと思うんですよ。すごいですよ!」
丸元 「ありがとうございます」
Aさん「……」
丸元 「……」
その後が、すごく言いにくそう。
でも、何が言いにくいのか、おおよそ見当がついてきました。
しばらく沈黙に耐えていると……
Aさん「でも、『難しい』って言うヤツもいるんですよ。『難しすぎて、全然分からない』って……」
えっ~!?
だいたい予想はついていましたが、「ぜんぜん」って(笑)。
Aさんとの電話を切ったあと、勇気を出して、妻にも聞いてみました。
「ねぇ、ぼくの書いてることって、難し過ぎたかなぁ?」
いろいろ参考になる意見ももらって、やはり「基礎の基礎から一歩ずつ丁寧に解説しないと分かりにくい」と思い至りました。
子供のころ読んだ、忍者の修行の話を思い出しました。
麻の種を植えて、芽が出たら麻に触れずに飛び越える修行です。
初めのうちは数センチしかないので、ジャンプもせずにクリアできますが、麻は成長が早く、ほどなく自分の背丈を超える高さになります。
楽にこなせるうちから気を抜かずに取り組むことで、自分の跳躍力の限界を日々超え続けるチャレンジですね。
そこでこのブログでも、発芽したての麻のサイズから始めてみることにしました。
初めのうちは、あまりにも初歩的な内容で、
「こんな誰でも知っていること書いて、どうするんだ!」
「バカにしてんのか!」
と腹が立つかもしれません。
それが怖くて、これまで初歩の初歩からは書けませんでした。
でも「全然分からない」と言われたら、もうやるしかありません。
当たって、砕けろです!
今回からは、ブログ記事にタイトルもつけてみます。
1回目の今回は、「消化とは、栄養素のつなぎ目を切ること」。
このタイトル文章をしっかり理解して、ご自分のものにしてください。
それだけを毎回クリアしていただければ、やがてはあなたも栄養学マスターに(笑)。
前置きが長くなりましたが、今回は「消化とは何か」を考えてみましょう。
消化という言葉にはいろいろな意味がありますが、一番一般的な意味はこんな感じ。
「栄養素を、より低分子の状態に分解すること」
平たく言うと「栄養素のつなぎ目を切ること」です。
たとえば、毎日欠かさず摂る栄養素の1つである「でんぷん」。
でんぷんは、ブドウ糖がつながって作られています。
ブドウ糖が一粒の真珠だとすると、でんぷんは真珠のネックレスのようなものです。
拡大してみると、ブドウ糖とブドウ糖のあいだには必ずつなぎ目があります。
このつなぎ目をスパっと切ることが消化なのです。
「消化とは、栄養素のつなぎ目を切ること」
これだけ分かっていただければ、今日のミッションはクリアです!
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