年末の酵素セミナーでは、大勢の方にご参加いただきましてありがとうございました!
時間の関係でお話しできなかったことは、まだまだたくさんあります。 せっかくなので、セミナーでは没になってしまったネタをちょっぴり公開させてください。
以前のブログの「インスリン製造のスイッチの切り替えは、酵素を操作するだけ」のお話からつながる内容です。
血糖値を下げるためにはインスリンが必要。
インスリンを作るには酵素が必要。
ここまではお話ししまた。
「血糖値を下げる」というイベントを完了させるまでには、何10、何100と工程があります。「インスリンを作る」はその中の1つです。
その山ほどある工程(化学反応と言ってもいいです)の1つ1つに、担当の酵素が必要です。酵素があればその工程が進み、ないと進まないのですから、酵素があるかないかによってスイッチのオンオフが切り替わるということですね。
「血糖値を下げる」だけではなく、あらゆる生命活動の工程に酵素がかかわっています。
そうなると、からだの働きを調整したければ、酵素を操作すればいいわけです。実際、ほとんどの医薬品は、狙った酵素のポイントでスイッチの切り替えを操作することで働いています。
たとえば、体温が平熱より高い時には、からだの中で体温を上げる化学反応が活発に進んでいます。
そこで、酵素阻害剤(以前のブログで出てきました)を使って途中のスイッチをオフにすれば……熱を下げることができます。
このポイントの酵素は、痛みの感じ方にも影響します。ですから、一つのお薬で、熱も下がるし、痛みもおさまる。頭痛、歯痛、生理痛などの時に皆さんがよく利用する解熱鎮痛剤は、このようなメカニズムで働いています。
ただ、このポイントは胃や腸の粘膜にも関わっていますで、スイッチをオフにされてしまうと、粘膜が薄くなって、胃腸が荒れやすくなってしまいます。
このあたりが、人の手で酵素を操作しようとすることの難しさになりますね。
ความคิดเห็น